いつもの通勤路、轢かれたのか道路の真ん中に猫が横たわっていた。
まだ綺麗なままの姿に見えた。
いつもなら、見て見ぬふりをしてしまうが、
このままでは、避けきれなかったトラックや車に潰されてしまう、と思った。
たった一匹でこのまま誰にも知られず、消えてしまうのかと、もし飼い猫だったら飼い主さんが悲しむだろうなって思ったらやりきれない気持ちになり、何かしたいと思った。
けど、その子を道路脇に動かしてあげることができなかった。
私には轢かれてしまったその子を直視する勇気がなかった。。
携帯で調べて、ある番号に電話するといいということを知った。
早速電話して、その子の居る場所を伝え、最後に火葬してもらえるかを確認をした。
その人にはわからないとの返事が返ってきた。
仕事の準備中、悲しくて泣いた。
余計なお世話だったらごめんね…とも思った。
私にできること、それが正しい事なのかとっさに判断ができるような知識を身につけたいと思った。
こんな年齢になるまで気がつかない自分が恥ずかしい。
人間じゃないってだけで、私達人間と同じ命がほったらかしにされていた現実が悲しい。
それを今まで見て見ぬふりをしていた自分がいるのも事実。
何かに遭遇したとき、自分にできることがあるか考えて、関わる勇気を持ちたい。
どうか安らかに。